XRP基本情報

リップル (XRP) の概要

リップル (XRP) は、高速送金を目的とされたブリッジ通貨です。ブリッジ通貨とは、2つの通貨間をとりもてる通貨のことを指します。異なる法定通貨同士の交換・送金は通常、非常に手間がかかり時間も要します。たとえば、従来の銀行を通して海外の口座へ送金を行う場合、長過ぎる送金時間や高い手数料などが問題となっていました。そこで法定通貨Aでリップル (XRP) を買い、相手先のウォレットにブロックチェーン上で瞬時にリップル (XRP) を送金、相手が法定通貨Bに変えるといった、大幅な時間短縮と手数料削減をするブリッジ通貨として使用されることを目的とし、取引手数料が安く、送金時間が速いものとして設計されています。

リップル (XRP) の特徴

リップル (XRP) は、仮想通貨では珍しく中央集権的に管理されています。リップル (XRP) のチェーンは分散化されておらず、リップル社の管理するバリデーターが取引データの承認するため、マイニングやPoWのための計算競争などがありません。このため取引にかかるコストが安く、素早い取引を実現しており、いろいろなブロックチェーンが抱えている取引手数料が大幅に高騰したり、送金に遅れが生じる問題などといったスケーラビリティ問題もありません。また管理母体のリップル社の既存の金融機関との連携も非常に盛んで、海外ではエジプト国立銀行、クウェート国立銀行などの国立銀行とも連携しています。日本国内の動きとしては、大手金融グループSBIと共に2016年にSBI Ripple Asiaが設立されているほか、三井住友信託銀行や三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループとも提携しています。

リップル (XRP) 投資のリスク

一方、リップル (XRP) に投資するにあたってはいくつかのリスクが存在します。1つめは、昨年12月にSEC (米国証券取引委員会) から有価証券登録を行わずに資金調達をしたとみなされ、訴訟を起こされています。これをうけてリップル (XRP) の価格は、2020年12月におよそ60％暴落をしました。また米国の取引所での上場廃止予定が発表されたり、投資家たちからこの暴落に対する損失を賠償するように訴えられています。その後は、送金大手マネーグラムとの提携を打ち切られるなど、悪影響がでています。2つめは、ジェド売りなどと呼ばれるリップル社関係者による売り圧です。実際のリスクの大きさとしては諸説ありますが、リップル社の共同創設者ジェド・マケーレブ氏が2014年に売却を発表した際には、35％以上の下落が見られました。マケーレブ氏によるリップル (XRP) の売却は、引き続き観測されており、価格に影響する可能性があると見られています。